Baum-Welch algorithmは学習データの尤度を極大値に収束するよう にパラメータを学習するが、必ずしも最大値に収束しないためパラ メータの初期値の設定が重要となる。このため異なる初期値の8状 態Ergodic HMMを8個用意し、平均文生成確率と文音声認識率の関係 を調べた。学習の終了条件を再推定回数20回とし、その他の条件は 以前の実験と同一とした。学習後の平均文生成確率とtext-closed dataに対する文認識率の関係を図 8 に示す。この図からパラメータの初期 値によってモデルの平均文生成確率が異なること、また認識率の最 高値と最低値の差は約13%(5文)あることがわかる。また、サンプ ルが8個しかないが平均文生成確率と認識率の間にはほぼ正の相関 が見られる。