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HMMの基本問題

HMMに関して重要な基本問題として次の五つが挙げられる [60][4]。

  1. モデルの尤度評価
    観測系列 $O=o_1,o_2,...,o_T$と HMM, $\lambda (\pi,A,B)$が与えられている時、モデル$\lambda$$O$を出力する尤度 $P(O \mid \lambda)$を求める。
  2. モデルの推定
    学習用シンボル$O$を与えて尤度 $P(O \mid \lambda)$が最大になるようにモデル$\lambda$のパラメータ$\pi,A,B$を推 定する。
  3. 最適状態系列の推定
    モデル$\lambda$がシンボル系列$O$ を出力する時の最も可能性の高い状態遷移系列を推定し、その系列 に対する尤度を求める。
  4. モデルの設計
    状態数や遷移先の種類などのHMMの構 造を決定する。
  5. 訓練用データの基準
    良いモデルを得るための訓練用デー タの量や質を決定する。
1. の解法を2.1.3節で、2.についての解法は 2.1.6節で、3. については 2.1.7節で方法を紹介する。 4. 5. については、現在のところ経験則に依存している。



Jin'ichi Murakami 平成13年1月5日