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(2)一次元規則の汎化

構造規則は,精度を失わない限り,汎用性が高く,規則数の少ない方がよい.意 味属性体系上の上位の意味属性の語の性質は,下位の意味属性の語に伝搬するこ とに着目すると,構造規則において,ある意味属性が指定されているとき,その 意味属性の配下の意味属性を持つ語はすべて指定条件を満たすものと解釈される [*]

そこで,「意味属性数の木」のなかで,一次元規則の生成で使用されたノードに 着目する.このノードから生成された一次元規則のクラスが$C$であり,かつ,そ の下位ノードのいずれからも同じクラス$C$の構造規則が生成されるとする.ただ し,下位ノードには,対応する事例が存在せず,すべての要素がゼロとなる事例 数リストは存在しても良いが,ゼロでないような要素が複数存在する事例数リス トはないものとする.このとき,下位ノードから得られる規則は,着目したノー ドの規則で代表することができる.

汎化は,このように,「事例数リスト」が上位ノードに畳み込めるようなノー ドを発見し,そのノードから生成された規則を削除することによって行われる. 具体的には,下位ノードから汎化を開始し,順次,上位ノードに向かって汎化 を進める.一度,汎化の結果得られたノードも,上記の条件を満たす限り,さ らに上位ノードに縮退される.

図: 一次元規則の汎化の方法 (クラス数 $K=2$の場合)
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\epsfile{file=zu5.eps,scale=0.9}
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図5に,クラス数$K=2$の場合の例を示す.図中,(a)では,$\char93 165$のノードの配 下に,$\char93 166$$\char93 185$の2つのノードがあるが,それらに属す事例(それぞれ,14件, 21件)は,いずれも,$\char93 165$ノードの事例(18件)と同じく,クラス1の事例で あるので,上位ノードに畳み込まれ,$\char93 165$ノードの事例数リストは,$(53, 0)$ となる.このとき,2つの下位ノートの事例数リストの値は,0にクリアされる. 図中の(b)は,クラス2の場合の例で,以下同様である.


Jin'ichi Murakami 平成13年1月17日