対訳句の誤学習

句に関しては未知語を誤って学習していると思われる出力も見られた.以下にその例を載せる.
入力文:彼女 の シルエット が 戸口 に 立っ て いた 。
参照文:He saw her silhouette in the doorway .
出力文:Her style of cloth was standing at the door .

Table 7.4.1: 学習した対訳句
日本語 バルーン シルエット という 衣服 の 輪郭
英語 style of cloth called balloon silhouette

7.4.1は未知語であるシルエットの対訳句である. 入力文と出力文を見ると,シルエットの訳が"style of cloth"となっていることがわかる. 対訳句で学習をすると誤学習の可能性があることがわかった.

対訳句の誤学習については第2章で述べていたSVOで学習しているという論が関わっている. 学習した対訳句で英語文のSVOと日本語文のSOVという構成について考える. すると入力文の"シルエット"にあたる翻訳が"style of cloth"となっていると考えられる. 今回の学習例であれば"シルエット"はSで,"style of cloth"もSとなる. 同様にVやOについても学習をしたと思われる.

Figure 7.1: 句のSVO
\includegraphics[width=13cm]{kurei.png}