無相関検定

本研究では相関係数の有意差検定に, 無相関検定を使用する. 無相関検定とは, ある標本の相関係数を求めた際に, その相関係数に意味があるかどうかを検定する手法である. 以下, 無相関検定の流れを示す. ある標本から得られた相関係数13#13とは別に母集団の母相関係数14#14が存在する.

1. 仮説の設定

帰無仮説(10#10):「15#15 :母相関係数は0である(相関係数が存在しない)」と仮定する.

対立仮説(11#11):「 16#16 :母相関係数は0ではない(相関係数が存在する)」と仮定する.

2. 有意水準の設定

有意水準とは,仮説を棄却するときの基準となる確率のことである.有意水準は5%設定する.

3. p値を求める
以下の数式で, 相関係数13#13とデータ数17#17を使用して, 検定統計量tを求める. 

18#18 (1)

有意水準と比較する確率p値を計算する. p値はt分布において, 19#19以上の値が発生する確率である.

4. 10#10を棄却する

10#10が正しいという前提で求めたp値が有意水準を下回ることで10#10の仮定を棄却し,11#11の仮説が立証することで,2つの相関係数の間に有意差があることを証明する.この時初めて「統計的に有意差があった」といえる.