表4.17に単語組「牛肉」「豚肉」「鶏肉」の機械学習の分類結果を示す. 表4.18に単語組「牛肉」「豚肉」「鶏肉」の正規化α値に基づいた機械学習が参考にした素性を示す.
データ数 | 再現率 | 適合率 | |
牛肉 | 500 | 0.65 | 0.65 |
豚肉 | 500 | 0.59 | 0.62 |
鶏肉 | 500 | 0.62 | 0.59 |
総数 | 1500 | 0.62 | 0.62 |
「牛肉」からは「米国」,「オーストラリア」,「日本」のように肉牛が多く飼育されている国が多く見受けられたほか,「輸出」,「自由」,「値上げ」など関税に関係する単語や,「自動車」や「オレンジ」など貿易の対象となるものも多く含まれていた.
「豚肉」の素性として豚肉の加工食品である「ソーセージ」や「ベーコン」,「ハム」などのほか,豚がイスラム教において神聖なものであることから「イスラム教」,「禁止」,「戒律」などの単語も見受けられた.また,豚肉の素性には「味付け」,「コショウ」,「みそ」など味付けに関する単語があり,新聞記事にも料理の作り方が掲載されている頻度が多く見受けられたので,家庭料理でも簡単に調理することができる手軽な肉であることがわかった.
「鶏肉」においては「期限切れ」という言葉がかなりの頻度で出現していた. これは2014年7月に起きたマクドナルドの取引先だった中国の食品会社が「消費期限切れ」の鶏肉を使用していた事件によるもので,同様に「マクドナルド」や「加工」,「安全」といった単語も多く出現していた. また,「豚肉」同様,新聞記事に多くの調理法が掲載されており,「タマネギ」や「ゴボウ」,「豆」など一緒に調理されやすい食材も多く見受けられた.