本章は中村[7]らの抜粋である.
“相対的意味論に基づく変換主導型統計機械翻訳(TDSMT)”は, 安場らが提案した機械翻訳の手法である.
TDSMTは, 学習文対と, 変換テーブルを用いて, 原言語文を入力とし, 目的言語文を出力する.
変換テーブルは“AがBならばCはD”で表現する.
Aは学習文対中の原言語句, Bは学習文対中の目的言語句, Cは入力文中の原言語句, Dは出力文中の目的言語句である.
原言語入力文が, 学習文対の原言語側と一致するまで, 入力文と変換テーブル中のACを照合する.
次に, 一致した学習文対の目的言語側を, 照合した変換テーブルのBDに従って変換し, 目的言語翻訳文を出力する.
TDSMTは変換テーブルを学習文対から自動作成する.
しかし, 問題点として, 誤った対訳を含む変換テーブルを作成することがあげられる.
Subsections