Next: 変換テーブルの種類
Up: 相対的意味論に基づく変換主導統計機械翻訳(TDSMT)
Previous: 学習の手順
目次
本節でTDSMTにおける翻訳の手順を示す.入力文を「私の姉は教師だ。」とする.
- 手順1 入力文に日本語側の変換テーブルを適用
-
変換テーブルのCとAを利用して, 入力文を学習文対の日本語側と一致させる.
表2.11では入力文中の「教師」を「生徒」に変換する.
表:
日本語側変換テーブルの適用例
入力文 |
私の姉は教師だ。 |
変換テーブル:C |
教師 |
変換テーブル:A |
生徒 |
一致する学習文対(日本語側) |
私の姉は生徒だ。 |
- 手順2 学習文対に英語側の変換テーブルを適用
-
手順1と同じ変換テーブルのBとDを学習文対の英語側に適用し, 出力候補文を作成する.
表2.12では学習文対中の「student」を「teacher」に変換している.
表:
英語変換テーブルの適用例
一致した学習文対(日本語側) |
私の姉は生徒だ。 |
一致した学習文対(英語側) |
My sister is a student. |
変換テーブル:B |
student |
変換テーブル:D |
teacher |
出力候補文 |
My sister is a teacher. |
- 手順3 最終的な出力文の決定
-
複数の出力候補文が得られた場合, 計算式(2.31)に従って, 最終的な出力文を決定する.ここで
は言語モデルの確率である.
|
|
|
(2.43) |
図2.3にTDSMTの流れ図を示す.
2020-03-11