表6.4の例では,TDSMTでは入力文と同じ意味の翻訳文が出力された.しかし,Mosesの出力では動詞がbe動詞のみであり,「吹き消した」の意味が読み取れない.そのため,評価をTDSMT◯とした.
表6.5の例では,TDSMTの出力文には「潮」と「差す」という意味が「tide」と「rose」という英単語として含まれている.しかし,Mosesの出力文には「差す」を表すような単語は出現していないため,TDSMT◯とした.TDSMTの出力文の時制を考慮すると,完全に入力文の意味を表しているは言い難い.しかし,対比較評価では,どちらがより正解に近いかを評価するため,この文の評価をTDSMT◯とした.
表6.6の例では,TDSMTの出力文では入力文の意味が正しく読み取ることができる.しかし,Mosesの出力文では,文構造は受動態のままで,動作主と目的格が入れ替わっている.このため,入力文の意味を読み取るのは難しい.よって,この文の評価をTDSMT◯とした.