Model3

Model3は，Model1やModel2とは異なり，1つの単語が複数の単語に対応する場合や，単語の翻訳位置の距離を考慮する． なお，Model3は以下4つのパラメータを用いる．

• $P(j\vert e)$
  英単語$e$が日本語単語$j$に翻訳される確率
• $n(\phi\vert e)$
  英単語$e$が日本語単語に$\phi$個対応する確率
• $d(k\vert i,m,l)$
  英語文の長さ$l$，日本語文の長さ$m$のときに，$i$番目の英単語$e_{i}$が$k$番目の日本語単語$j_{k}$に翻訳される確率
• $p_{0}，p_{1}$
  英単語に対応しない日本語単語が$\phi_{0}$個あるときの確率

なお$p_{0}$は以下の式で表される．

$$P(\phi_{0}\vert\phi_{1}^{l},e)=\bordermatrix{ \cr \phi_{1}+…+\phi_{l} \cr$$ (2.16)

よって，Model3は以下の式で表される．

$$P(J\vert E) = \sum_{a_{1}=0}^{l}…\sum_{a_{m}=0}^{l}P(J,a\vert E)$$

$$= \sum_{a_{1}=0}^{l}…\sum_{a_{m}=0}^{l}\bordermatrix{$$

$$\times\prod_{k=1}^{m}t(j_{k}\vert e_{a_{k}})d(k\vert a_{k},m,l)$$ (2.17)

Model3は，すべてのアライメントを計算する量が莫大であるため，EMアルゴリズムによる近似で求める．