IBM翻訳モデルでは,フランス語文fと英語文eの翻訳モデルを計算するために,アライメントを用いる.(2.3)にIBM翻訳モデルの基本的な計算式を示す.
(2.3) |
アライメントはフランス単語fと英単語eにおける対応関係を示す.IBM翻訳モデルにおけるアライメントは,フランス語側の各単語fにおいて,それぞれ英語側に対応する単語eが一つある.また,英語側の各単語eは,フランス語側に対応する単語fが0〜n個ある.また,フランス単語fにおいて,適切な英単語eとの対応関係がなかった場合,英語文の先頭にという空単語があると仮定し,そのフランス語と空単語を対応づける.フランス語英語翻訳におけるアライメントの例を図2.2に示す.
は
である.また,は,の単語Leとの単語Theにおける対応関係を表す.