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上位語・下位語の関係を用いた優先付けの問題点

上位語・下位語の関係を満たすパターンを優先したが,オープンテストでは条件を満たすものがなかった. 名詞述語文はそもそも新たに上位語・下位語の関係を定義する文として用いられる.
[
|]上位語・下位語の関係を満たさない例 製薬メーカー側は「分からない」「うちの製品ではない」と回答を避けるケースもあるが、抗がん剤自社製品だった場合「分からない」では不自然。

範疇叙述型の例を挙げると,主語の「抗がん剤」が下位語,述語である「製品」が上位語の関係となる. しかし,日本語語彙大系では「抗がん剤」および「製品」に上位語・下位語の関係を満たさない. これは,この例文で新たに「抗がん剤」および「製品」に,上位語・下位語の関係を定義したためであり, 既知の情報ではない. そのため,この優先付けの効果が乏しいと考える.



平成25年6月20日