各要素の概要

「情緒属性付き結合価パターン辞書」は，2.1.3節で説明したように，日本語語彙大系の結合価パターンに情緒属性を付与して作成された辞書を表す． 「SO-score算出用コーパス」は，3.2.5節で示したコーパスを表す． 「パターン照合部」は，辞書を用いて入力文をパターン照合し，用言の意味を理解した上で具体的な格要素を含んだ情緒属性のレコードを出力する部分である． 「名詞句認識部」は，レコードから格要素を取得し，その格要素から名詞句を取得する部分である． 「評価極性算出部」は，得られた名詞句に対し，評価極性を算出する部分である． 「極性表現選択部」は，入力である名詞の種類と状況，レコードから得た判断条件から極性表現を選択する部分である． 「コーパス部分選択部」は，入力である状況から，算出用コーパスを切り替える部分である． 「判断条件判定部」は，得られた評価極性と判断条件の接近乖離の方向性から真偽判定を行う部分である．

また，本システムは次の環境の上に実装する．OSにはVineLinux5.2を，プログラミング言語にはRubyを用い，patlap（本研究室で作成されたパターン言語処理ツール）を用いる．本研究は以上のものが使用できる環境で行う．