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1.type-Aについて

type-Aは,X,Yが明らかに変遷情報であり,知見の得られる事例である. ただし,X,Y自体が変遷関係にない場合であっても,X,Y に対して修飾関係(連接した修飾関係)にある語が変遷関係にある場合もtype-Aとする.




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c]type-Aの例1 発生過程を再現するように、ES細胞を神経(Y)の元になる幹細胞(X)などに分化させ、さらに条件を変えて培養することで、前脳型アセチルコリン作動性神経細胞など様々な神経細胞を作り分けることに成功した。

「神経(Y)の元になる幹細胞(X)」は明らかに変遷情報であり,知見の得られる事例である.




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c]type-Aの例2 エビやカニなど甲殻類や昆虫の外皮(X)の成分であるキチン(Y)もセルロースと並ぶ生体構造ポリマーです。

「外皮(Y)の成分であるキチン(X)]」のみでは何の「外皮」なのかわからないが, Yを修飾している「昆虫の」によって詳しく説明されているため, はっきりと知見の得られる情報となる. また,並列関係となっている「エビやカニなど甲殻類や」でより詳しい情報が得られる.




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c]type-Aの例3 肌の保湿と細胞の活性化に大きく貢献するグリシン、プロリン、くすみ(Y)の元になるアンモニア(X)を代謝させるアルギニン、美白作用のあるシステインをつくり出すメチオニン、ヒト成長ホルモンを活性化させるグルタミン酸など、アミノ酸がバランスよく組み合わされています。

「くすみ(Y)の元になるアンモニア(X)」は明らかに変遷情報であり,知見の得られる事例である. また,補足ではあるが,「システインをつくり出すメチオニン」 という他の変遷情報も得られる事例である.



平成25年3月13日