ここでの文の構造は,広い意味を持つ名詞が名詞述語文の述語に相当するものであり名詞述語文の主語の部分がその名詞の具体的な内容を示している構造(「として」,「とされる」などの補語を取る文も名詞述語文と同様に扱う),X,Yに対して離れた個所で修飾関係にある表現が広い意味を持つ名詞の内容を示している構造とする.
[ |
c]type-Bの例1 精米の目的は、お米の表面近くに分布する、タンパク質や粗脂肪などのお酒の雑味(Y)の元となる成分(X)を取り除くことにあります。 |
「お酒の雑味(Y)の元となる成分(X)」は,「成分」が一般的に広い意味を持つ名詞であり, 知見が得にくいと考えられる. しかし,「成分」は「タンパク質や粗脂肪などの」によって修飾されているため, 「タンパク質や粗脂肪などの成分」となるため,知見が得られると考える.
[ |
c]type-Bの例2 このNAGはヒアルロン酸の構成成分であり、うるおいの(Y)素となる成分(X)とされています。 |
「うるおい(Y)の素となる成分(X)」は,「成分」が一般的に広い意味を持つ名詞であり, 知見が得にくいと考えられる. しかし,「成分」は名詞述語文の述語に相当するものであり 名詞述語文の主語の部分「NAGは」がその名詞の具体的な内容を示しているため, 知見が得られると考える.
[ |
c]type-Bの例3 RDFは家庭や事業者から排出された可燃性のごみを押し固めてつくられる燃料で、電気(Y)を発生させる熱源(X)として利用することができます。 |
「電気(Y)を発生させる熱源(X)」は,「熱源」が一般的に広い意味を持つ名詞であり, 知見が得にくいと考えられる. この文は「として」という補語を取る文であり, 「RDFは」が「熱源」の具体的な内容を示しているため,知見が得られると考える.