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人手評価

人手評価は,翻訳結果を人手で判断し,評価を行う方法である.人手評価は,文法や意味の正確な評価が可能であり,信頼性が高い.しかし人手評価には,時間や人件費などのコストが大きい.よって,大量の文の評価は極めて困難である.
人手評価には,翻訳の適切性と流暢性を評価する方法や,2文の翻訳間で翻訳精度の優劣を判断する対比較評価がある.本研究では,評価者が異なる場合でも,同様の評価結果となることが多い,対比較評価を行う.対比較評価における評価例を表2.4と表2.5に示す.


表: 対比較評価の例1
入力文 私 は 山 に 登っ た 。
正解文 I climbed a mountain .
出力文1 I climbed the mountain .
出力文2 I to the mountain .

2.4の例では,出力文1は適切に翻訳している.一方,出力文2は,動詞を出力していない.よって,出力文2よりも出力文1のほうが翻訳精度が優れていると判断する.


表: 対比較評価の例2
入力文 彼 は 仕事 で 京都 へ 行っ た 。
正解文 He went to Kyoto on business .
出力文1 He went to the .
出力文2 He went work to .

2.5の例では,出力文1と出力文2の両方は,適切な翻訳ではない.よって,出力文1と出力文2は,翻訳精度に差がないと判断する.



平成25年2月13日