next up previous contents
次へ: 日本語補完における人手評価の解析 上へ: 日本語補完についての考察 戻る: 日本語補完における主語補完の精度   目次

日本語補完における自動評価の解析

10.2節では,テストデータの主語が``私は"である文は,全体のおよそ20%であることが確認できた.さらに,10.2.2節では,主語補完の精度はおよそ90%であることが確認できた.以上の環境での翻訳実験であったが,テストデータ10,000文を用いた日本語補完における自動評価結果では,ベースラインと比較し,BLEU値において0.49%の向上を確認できた.また,主語補完を行った1,526文を用いた日本語補完における自動評価結果では,ベースラインと比較し,BLEU値において0.77%の向上を確認できた.これにより,本研究の目的である,日英統計翻訳における主語補完の有効性が確認できたといえる.今後,適切な主語補完を行うためのアルゴリズムを考案し,日英統計翻訳に組み込むことで,日英統計翻訳の翻訳精度は向上すると考える.

平成23年4月12日