表47に結果を示す.
また,抽出×であった文を表47に示す.
文例1では,助詞``は"が含まれているため,主語があると判断した.しかし,``学生時代は"は,主語ではない.よって,抽出が不適切であると判断した.この文例1の場合では,``私は"や``彼は"のような主語を補完を行うことが好ましいと考える.
また文例2では,助詞``が"が含まれているため,主語があると判断した.しかし,``背が"は,``やせていた"に対する主語ではない.よって,抽出が不適切であると判断した.この文例2の場合では,``私は"や``彼は"のような主語を補完を行うことが好ましいと考える.
表47のような文の主語の有無を判断するのは,本研究の主語補完アルゴリズムでは不可能である.しかし,このような文は,少数しか存在しない.また,本研究では,日英統計翻訳における主語補完の効果を調査することが目的であるので,今回は誤差であるとし,考慮しないこととする.
しかし,主語補完を統計翻訳に実用的に組み込む場合,このような助詞``は"もしくは``が"もしくは``も"が含まれている文に主語が含まれない場合においても,主語が省略されていると判断し抽出する必要があると考える.今後,新たな主語補完アルゴリズムを考案する必要があると考える.