next up previous contents
次へ: 分類の例 上へ: 人手による本手法の考察・分析 戻る: 人手による本手法の考察・分析   目次

本手法が有効な場合の分類

本研究における人手による考察・分析として,どのようなテキストに関して 本手法が有効であるかを調査した.なお今回の考察・分析に用いたテキストは 毎日新聞91年データベースから抽出した記事を使用している.なお,記事は1面のみ を用いており,コラムなどは除いている.

人手による本手法の考察・分析は45件の記事を用いて行った.結果として表1に示す4つの分類を 定義した.この4つの分類には45件中10件が該当し,この10件は読者に対する読書支援として有効に 働くと考える.


表 4.1: 強調表示が有効な例の分類
       分類の種類 個数
A.ある事柄に関する詳細内容の把握 6
B.ある事柄に関する詳細記述箇所の把握(ある事柄について詳細記述箇所の把握) 1
C.複数の事柄について詳細記述箇所の把握 1
D.タイトルの(重要)単語の補完 2

それぞれの詳細を次に示す.

ある事柄に関する詳細内容の把握
「ある事柄」とは特に重要単語に関連する事柄である.本手法では重要単語を強調表示することにより 他の単語と差別化して読者の重要単語把握に貢献している.読者は重要単語に着目することにより, その周辺にある重要単語に関連した事柄についても容易に読み取ることができる.
ある事柄に関する詳細記述箇所の把握

記事によっては特定の重要単語が一部分に集中して出現することがある.つまり,その部分はその 重要単語との関連度が非常に高くなる.これにより,読者は本文のどの部分が,どの重要単語と 関連があるかを容易に読み取ることができる.

複数の事柄について詳細記述箇所の把握
記事の書き方によっては,箇条書きのように, 複数の事柄を段落にわけて記述する場合がある. 例えば.1つ目の事柄を2段落目、2つ目の事柄を 3段落目に記述する場合である. このような場合,本手法により重要単語 (複数の事柄のそれぞれに対応する重要単語)を 各段落で強調表示することで, どの事柄がどの段落に記載されているかを容易に把握できる.
タイトルの単語の補完
新聞記事などのタイトルは文字数制限のため単語数が制限されることがある.このような場合に, 制限されてタイトルに出現しなかった単語について,それに関連する重要単語に注目すれば,本文中から その情報を容易に読み取ることができる.



Subsections

root 平成23年3月23日