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6.1.2節に関する対策

正解の前置詞句パターンが,任意格要素に対する翻訳候補に挙げられなかったこ とに関して,変数の意味属性制約による候補の過度の削減があったのではないか と考えられる.今回,鳥バンクより格要素パターン対の抽出を行ったが,抽出の 元となったパターンの変数の意味属性は,その例文の用例に基づくものである. したがって,用例レベルでの厳しい制約となる.しかし,日本語格要素と英語前 置句が同じパターンで複数存在する場合,それぞれの変数の意味属性が異なって も,兄弟関係にある属性であるならば,親の属性まで緩和してもよい場合がある. こうすることによって,用例レベル以上の範囲の制約で,任意格要素と格要素パ ターンとの適合ができる.この方法は,「$A$$B$」型名詞句の翻訳に有効であっ た[8]ことから,試みる価値がある.

平成22年2月11日