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目次
本研究では,非線形言語モデルに基づく日英機械翻訳における任意の(必須でな
い)格要素の翻訳のための格要素パターン辞書の構築を行ない,その翻訳方法を
示した.まず,格要素と
前置詞句の対の収集を約22万件の重文複文文型パターン辞書から行った結果,
用例レベルでの格要素パターン対を10,783件,文法レベルでの格要素パターン対
を925件が得られた.同時に,格助詞相当句を266件が得られた.次に,格要素パ
ターン辞書を用いて単文の日英機械翻訳を実験したところ,格要素パターン辞書
の任意格要素に対する意味的なカバー率が79%,および,日本語の表現レベルで
のカバー率が100%という結果を得た.したがって,格要素パターン辞書は,基
本的には成功理に作成できたと言える.今後の課題は,格要素パターン辞書の運
用の方法を精緻することで翻訳性能を高めること,一方で,任意格要素に対して
意味分類を付与し,意味解析に役立てることである.
平成22年2月11日