表2.1の変換規則で作成した受動パターンは,「から」が含まれる受動文と 適合させる場合,以下のパターンでしか対応できていなかった.
能動パターン: 受動パターン: 能動パターン: 受動パターン:
そこで,他の受動パターンに対して「から」を付与するため,次の基本 的な構文を考える.
が を
この構文にて,[3]では,『が感情・感覚・思考の 動きを表す動詞をとる場合,を主役に立てた受動表現では,感情や感 覚がから発してに到ると, 通常見立てることができる.思考の動きを表す動詞も同様に考えることができ る』と述べらている.[3]を踏まえ,感情・感覚・思考の動きを表 す動詞が含まれる受動パターンで,動作主となる格要素に格助詞「から」 を追加する.
受動パターンは入力文に複合助詞「によって」が使用されている場合, 全く対応できていない.入力文に「によって」が付属する 名詞は能動文において主格となっている.そのため,受動パターンにお いて動作主となる格要素に複合助詞「によって」を追加する.