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分類2「受動パターンの助詞が不足」

以下に誤り事例を示す.

(2a) 入力文:彼は刑事から怪しまれる。
  出力文:刑事から [φが 彼を怪しむ]。
  正解文:刑事が彼を怪しむ。

以下に使用されたパターンを示す.

能動パターン: $N1が N2を 怪しむ$
受動パターン: $N1に N2が/を '怪しむ'.reru$
意味属性制約:$N1(4人) N2(*)$

使用された受動パターンの変数$N1$$N2$の助詞には,助詞「から」が どちらにも存在しない.そのため,名詞「刑事」が受動パターンの名詞変数と照合 されなかった.

入力文が受動パターンと正しく対応するためには,「$N1に$」ではなく「$N1から$」 が受動パターンに必要である. 同様に誤り事例を示す.

(2b) 入力文:金閣は義満によって建てられる。
  出力文:義満によって [φが 金閣を φに/へ 建てる]。
  正解文:義満が金閣を建てる。

以下に使用したパターンを示す.

能動パターン: $N1が N2を N3に/へ 建てる$
受動パターン: $N1から/に N2が/を N3が/に/へ '建てる'.reru$
意味属性制約: $N1(3主体) N2(389施設 938像・書画 863建造物 928碑)$
$N3(388場所 2610場)$

(2a)と同様に,受動パターンの各変数の助詞に,複合助詞「によって」が存在しな い.そのため,名詞「義満」が受動パターンの名詞変数と照合されなかった. 入力文が受動パターンと正しく対応するためには,「$N1$に」ではなく「$N1$によっ て」が受動パターンに必要である.

以上(2a)と(2b)により表1の変換規則に改良するべき点が示された.



平成22年2月11日