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翻訳候補文に使用された翻訳対の違い

提案手法では,69,728文対の翻訳対に対して翻訳確率の付与を行い,先行研究では,18,077文対の翻訳対に対して翻訳確率の付与を行った.先行研究と比較すると自動評価,人手評価共に評価が低いという結果になった.その原因は,統計翻訳において,翻訳候補として使用される翻訳対の数の違いだと考える.翻訳実験において,使用される翻訳対の数を調べたところ,先行研究では追加した翻訳対18,077文対中,翻訳候補文に使用された数は2,481文対であった.一方,提案手法は追加した翻訳対69,728文対中,翻訳候補文使用された数は1,067文対であり,先行研究の半数以下の翻訳対しか使用されていない.

この原因として,ペナルティにより,本来使用されるべき翻訳対を含んだ翻訳候補のパスがデコーディングの際に枝刈りされ,悪影響を及ぼしたと考えられる.


平成24年3月23日