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判断条件の種類

先行研究の ``情緒推定用パター ン辞書における情緒原因判断条件の改良''[3]では,判断条件の設計がされている. 表2.1は,その判断条件の種類である. 判断条件は階層構造となっており, 下位の判断条件は上位の判断条件の性質を引きついでいる.最上位の判断条件と して「生理」,「心理」,「その他」と定義されている.そして,「心理」の下 位には「目標実現」と「対人関係」がある.


表 2.1: 判断条件の種類
# 判断条件の意味
1 生理 生理状態に関係する二者を関係づける場合に使用する
1.1 生理・近 二者が生理状態に関係するものであり,かつ 「接近」の関係であることを関係づける場合に使用する
1.2 生理・離 二者が生理状態に関係するものであり,かつ 「解離」の関係であることを関係づける場合に使用する
2 心理 心理状態に関係する二者を関係づける場合に使用する
2.1 心理・近 二者が心理状態に関係するものであり,かつ 「接近」の関係であることを関係づける場合に使用する
2.2 心理・離 二者が心理状態に関係するものであり,かつ 「解離」の関係であることを関係づける場合に使用する
2.3 目標実現 目標実現の関係にある二者を関係づける場合に使用する
2.3.1 目標実現・近 二者が目標実現に関係するものであり,かつ 「接近」の関係であることを関係づける場合に使用する
2.3.2 目標実現・離 二者が目標実現に関係するものであり,かつ 「解離」の関係であることを関係づける場合に使用する
2.4 対人関係 二者が人間同士の関係であることを明示する場合に 使用する
2.4.1 対人関係・近 二者が「接近」の関係にある人間関係であるこ とを 関係づける場合に使用する
2.4.2 対人関係・離 二者が「解離」の関係にある人間関係であるこ とを 関係づける場合に使用する
2.4.3 対人関係(上下)・近 二者が積極的な人間関係であり,かつ優 劣関係にあることを 関係づける場合に使用する
3 その他  
4 不要 結合価パターンの用言ので解析される語義が, 情緒原因をほぼ示している場合に使用する



平成22年2月11日