本研究では,パラメータ合成を行わず未完成で
ある.雑音モデルをクロストーク音声の片側音声だと考え,音声を音素単
位として,男性話者の音素HMMと女性話者の音素HMMから,PMC法のモデルを合成
し認識を行う.モデルは図9のように,各話者のHMMを音素単位で考えて,作
成する.各話者のモーラ目ごとに,男性話者の子音と女性話者の子音,男性話者
の母音と女性話者の母音で相互にパスを繋ぐ.各状態の尤度は各状態に遷移され
るパスの尤度の和をとる.なお,モーラは日本語の音素単位に相当する.
また,図10にグリッドでのパスを繋いだ図を示す.
図11に本実験で行う例を示す.
発話内容が「悪質+対策」に対し
て100個のモデルの尤度を出し,順位付けしたのが下の表で,
1位の「悪質」「対策」が認識結果になる.この例は同時発話認識できている.