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意訳定義

本研究における意訳定義を示す.

意訳定義
日本語文の節数よりも,翻訳後の英文の節数が少なく,か つ,それが正しい英文であること

意訳文は直訳文よりも簡潔で明瞭な場合が多く,品質の高い訳文と考えている. 意訳文と直訳文の詳細例を以下に示す.

   日本文 足音が遠くて聞こえなくなった。
   意訳文
   直訳文
      
   日本文 うそをつくのは悪い習慣だ。
   意訳文
   直訳文
      
   日本文 選別されて残った応募者に面接をした。
   意訳文
   直訳文

例(1)は,「足音が遠くて」と「聞こえなくなった」の2節に区切られる.意訳文 では,「遠くて」が「in the distance」に変換されているため区切りは 無く,直訳文では「and」によって2節に区切られている.

例(2)は,「うそをつくのは」と「悪い習慣だ」の2節に区切られる.意訳文に では,「うそをつくのは」が「Lying」に名詞変換されているため区切りは無 く,直訳文では「It is a bad practice」と「to tell a lie」に区切られる.

例(3)は,「選別されて」と「残った」と「応募者に面接をした」の3節に区切 られる.意訳文では「選別されて残った」が「survived the screening」に変換 されているため,2節で表現されている.直訳文では「選別されて」が「was selected」に,「残った」が「had remained」で表現されているため節数に変 化はない.

これらの例文を読むと,意訳文の方が直訳文よりもわかりやすく,良い英文であ ると考えられる.



平成19年3月12日