意訳文は直訳文よりも簡潔で明瞭な場合が多く,品質の高い訳文と考えている.
意訳文と直訳文の詳細例を以下に示す.
日本文 | 足音が遠くて聞こえなくなった。 | ||
意訳文 | |||
直訳文 | |||
日本文 | うそをつくのは悪い習慣だ。 | ||
意訳文 | |||
直訳文 | |||
日本文 | 選別されて残った応募者に面接をした。 | ||
意訳文 | |||
直訳文 |
例(1)は,「足音が遠くて」と「聞こえなくなった」の2節に区切られる.意訳文 では,「遠くて」が「in the distance」に変換されているため区切りは 無く,直訳文では「and」によって2節に区切られている.
例(2)は,「うそをつくのは」と「悪い習慣だ」の2節に区切られる.意訳文に では,「うそをつくのは」が「Lying」に名詞変換されているため区切りは無 く,直訳文では「It is a bad practice」と「to tell a lie」に区切られる.
例(3)は,「選別されて」と「残った」と「応募者に面接をした」の3節に区切 られる.意訳文では「選別されて残った」が「survived the screening」に変換 されているため,2節で表現されている.直訳文では「選別されて」が「was selected」に,「残った」が「had remained」で表現されているため節数に変 化はない.
これらの例文を読むと,意訳文の方が直訳文よりもわかりやすく,良い英文であ ると考えられる.