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違和感

6および10より, 文末表現の変更により違和感が生じたか考察を行う.

文末表現の変更前は平均0.5問,全体の合計では3問(1.3%), 文末表現の変更前は平均25.3問,全体の合計では152問(63.3%)で 被験者が違和感を感じている.

表からもグラフからも一目瞭然であるが, 文末表現を変えたことで大きく違和感が生じている. 違和感の原因として,文脈を考慮せずに文末表現を選択したことが考えられる. 試験文には,文末表現を変更する文(対象文)と, 対象文を含む話の流れがある程度分かる範囲の文を載せたが, それが返って違和感を生む原因となった可能性が強い.

文末表現を変更した文の一文一文を見た場合には 目的の情緒が感じられると判断して扱ったので, 上述したような違和感の原因を考えるなら 文脈に支配を受けない状況であれば 目的の情緒を感じさせられる可能性が大いにある.

また,原作の登場人物に対するイメージ(人物像) も違和感の原因として大いに考えられる. この事は試験文を作成する段階から考慮の範囲にあり, 試験文に人物名を出すべきか迷ったが, ある程度人物像の固まった相手と対話することを想定すれば現実的と考えたため, 人物名を伏せないこととした.

ゆえに,Web上の掲示板やチャットなどから収集したテキストを用いて実験した方が 違和感は減少するのではないかと考えられる.



平成19年2月16日