next up previous contents
次へ: 認識アルゴリズム 上へ: HMMによる音声認識 戻る: HMMの利点と問題点   目次

HMMの例(left-to-rightモデル)

HMMには,ある状態から全ての状態に遷移できる全遷移型(Ergodic)モデルや,状態 遷移が一定方向に進むleft-to-right モデルがある. 音声認識に用いられるHMMは,left-to-rightモデルである. left-to-rightモデルの例を図2に示す.
図 2: left-to-rightモデルの例
\includegraphics{eps/hmm_l-to-r.eps}

このHMMは3つの状態で構成され,2種類のシンボルaとbからなる.初期状態確率 $\pi_1=1.0,\pi_2=0,\pi_3=0$,最終状態を$S_3$とし,図2のような 遷移のみを行うものとする. $a_ij$は,状態$S_i$から$S_j$への遷移確率を示し,[ ]内の数字 に上段はラベルa の出力確率,下段はラベルb の出力確率を表す.例として状態 $S_1$では,状態$S_1$から状態$S_1$自身に0.3の確率で遷移し,遷移の際に0.8 の確 率でaを出力し,0.2の確率でbを出力する.

出力シンボルが''aab''である場合の状態遷移系列と確率を以下に示す.

HMMが''aab''を出力する確率は合計で求まる.

\begin{displaymath}
0.1344 + 0.0448 = 0.1792
\end{displaymath} (10)



平成20年3月11日