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目次
HMMが音声認識において有理な点を以下に示す.
- 個人差や調音結合,発声法(強さ,速さ,明瞭さ)などによる音声パターン
の変動を確率モデルで捉え,統計的処理で対処できる.
- 従って,統計理論や情報理論・確率課程論による論理的展開がしやすい.
- 比較的簡単なモデルのパラメータ推定法が知られている.
- 言語レベルの処理も音響処理部と同様に確率モデルで表現でき,両者を統
合しやすい.
- 認識時の計算量が比較的少ない.
HMMが音声認識における問題点を以下に示す.
- モデルの設計法が確立されていなく,試行錯誤的,ノウハウ的要素が強い.
- HMMのパラメータ推定に多量の訓練用サンプルを必要とし,計算量も多い.
- 音声の過渡的パターンの表現に乏しく,時系列パターンの中の2時点にお
けるパターンの相関が考慮できない.
平成20年3月11日