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主,従属節の分類強化

次に,従属節と主節の分類方法の強化についての提案を記載する.本研究で用い た真理項はまだまだ改良の余地があり,(残念ながら,本研究ではその必要性に ついて提案する程の成果を挙げることができなかったが)その結果としてさらな る検索精度向上が考えられるからである.まず,従属節や主節の分類方法につい て付録に記載してあることとは別の角度で説明する.

そもそも,従属節や主節の 「意味」という表現自体が具体的ではない.私見ではあるが,分類方法から見れ ば,従属節(もしくは主節)の「用言」(動詞,形容詞,形容動詞)という表現の方 が利用者にも判り易い.これは,「意味」というものを「変化や状態についての 情報」という面で(この考え方が正しいか判らないが)考えているからであると思 われる.又,体言には無数のバリエーションがあり,体言での意味の特定は困難 であると共に,本研究の始動時(2005年)において,体言の掛かり先等の研究が完 了していないという側面も考えられる.いずれにしても,本稿では従属節(もし くは主節)の意味とは,節の用言であると思って差し支えないと思われる.

以上を踏まえた上での提案として,分類方法の強化とは分類する種類の増加と厳 密化である.例えば,「変化の現象」の分類には,抽象表現の「なる」の他にも, 「見直す」や「入れ替える」等が同一分類されている.この3つの表現を別々の 分類にすることができるはずである.具体的には,以下の様にする.

・従来

「変化の現象」:なる,見直す,入れ替える

・分類強化後

  1. 「変化の現象」:なる

  2. 「修正」:見直す

  3. 「交替」:入れ替える



平成18年3月20日