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Viterbiアルゴリズム

Viterbiアルゴリズムは,モデルの最適な状態遷移行列(最適経路)と,この経路上 での確率を求めるアルゴリズムである.

$P(y|M)$を厳密に求めないで,近似的に,モデルMが符号ベクトル系列$y$を出力する ときの,最も可能性の高い状態系列上での出現確率を用いることを考える. この出 現確率(尤度)は,各遷移での確率値を対数変換しておくことにより,加算と大小判 定のみからなるDP演算によって高速に求めることができる.

このアルゴリズムを以下に示す. $i = 1,2, \cdots ,S$において,


\begin{displaymath}
f'(i,t) =
\left\{
\begin{array}{ll}
\log \pi_{i} & (t = 0)...
...i} ( y_{t}) \} & (t = 1, 2, \cdots ,T )
\end{array}\right.
\end{displaymath} (26)

を計算し,対数尤度
\begin{displaymath}
L = \max_{i, s_i \in F} f' (i,t)
\end{displaymath} (27)

を求める.

このViterbiアルゴリズムは対数を用いた計算な ので,trellis法を用いる場合に比べ以下のような利点がある.

このためにViterbiアルゴリズムは広く用いられている.

Viterbiアルゴリズムは,本実験においてHMMの初期モデル作成と認識に使用され ている.



平成19年5月7日