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おわりに

本研究では,精度を維持したまま文型パターン辞書を縮退する方法を検討し, 単語レベルの文型パターン辞書(122,719件)の縮退を行った. その結果,17,973件(14.65%)に縮退することが出来た. また,再現率,正解率はともに低下したが,文型パターンの削減幅を考えると, 問題は少ないと考えている.

適合頻度0の文型パターンは,日常的には使われない表現が多く, 削除が辞書の精度に与える影響は小さいことが分かった. しかし,日本語文型パターンの包含関係を用いると正解率が低下することが分かった. そのため,英語文型パターンも考慮し,日英両方の文型パターンの包含関係を用いる必要がある. また,過剰に汎化された文型パターンを辞書から削除すると, 再現率は減少したが,意味的な被覆率が変化しなかったことから, このような文型パターンが辞書に悪影響を与えていたことが確認出来た.

今後は,再現率を維持したまま,正解率も維持する辞書の削減方法を考えていく. そのためには,日英の文型パターンが共に包含関係にあるものに着目する方法が考えられる.



平成19年3月1日