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下位パターン削除の影響調査

削除した下位パターンの日本語原文と,その上位対訳パターンを用いて,翻訳を行った. 翻訳結果より下位パターンを上位パターンで置換可能かの検討を行う.

調査対象として,出現頻度が「1,000文以上」と「2文以上10文未満」の上位日本語パターンから, それぞれランダムに10件ずつ抽出した. また,抽出した上位日本語パターンそれぞれに対応する下位日本語パターンをランダムに1件選択し, その日本語原文を用いた. 上位日本語パターンと下位日本語パターンの原文との間の照合には,文型パターンパーサを用いた. 照合結果と上位英語パターンを用いて,人手による翻訳を行った. 訳語選択は最も適切と考えられるものを選択した.

調査結果を表5に示す.

表 5: 翻訳調査の結果
出現頻度 翻訳成功 翻訳失敗
1,000文以上 5 5
2文以上10文未満 10 0

また,翻訳例を以下に示す.

5より, 上位パターンの出現頻度が小さい場合は,下位パターンの削除を行っても,意味的に正しい翻訳が行える可能性が高いと考えられる. しかし,出現頻度が大きい場合には,下位パターンを削除することで意味的に正しい翻訳が行えなく事例が多く存在することが分かる. 今後,より多くの事例について,調査を行う必要があると考えられる.


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平成18年5月1日