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パーサは日本語文とパターンとの照合を想定して作成されている.
そのため,パターンをパーサの入力仕様に合わせるために次の作業を行う.
- 要素選択記号,任意記号などを展開
日本語文には,パターン記述に用いる,要素選択記号,任意記号等に対応する表現方法は存在しない.
そこで,表2で示す記号の定義を元にパターンの展開を行う.以下に展開例を示す.
パターン: /y $1^{/tk N 1は} /cf V 2ながら $1
/f (V 3|ND 3をする)。
展開後:
- /y /tk N 1は /cf V 2ながら /f V 3。
- /y /cf V 2ながら /tk N 1は /f V 3。
- /y /tk N 1は /cf V 2ながら /f ND 3をする。
- /y /cf V 2ながら /tk N 1は /f ND 3をする。
- 変数等を含むパターンの形態素解析結果を作成
パーサの入力は日本語文の形態素解析結果である.
そこで,要素選択記号,任意記号などを展開したパターンを,
原文とパターンの記述仕様に従って自動的に形態素解析を行い,
パーサの入力仕様に適合する形式に変換する.
- 変数・関数のオートマトン定義の修正
入力文としての変数・関数をパターン側の変数が表1で示す包含関係を用いて受理する様に,
パーサのATNで用いるオートマトン定義の追加修正を行う.
今回,98個の変数・関数のオートマトン定義に対して109ヶ所の追加・修正を行った.
平成18年5月1日