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目次
作成したコーパスと情緒推定システムによる自動推論の推論過程を比較すれば,
コーパスの誤り箇所の検出コストが低くなると考えた.
そこで,次の手順を提案する.
- 2.3.4節の方法で情緒注釈付き対話コーパスの試作
- 試作したコーパスと情緒推定システムの推論過程の比較
- 熟練者による(2)の相異箇所の評価
- コーパスの校正
- (2)から(4)を繰り返す
なお,校正作業は熟練者による直接の修正は行わない.図に本研究
で提案するコーパス作成の流れと,先行研究[有田 03]によるルールベース作
成の流れを示す.
本来コーパスはルールベースを構築するためのものである.図より,
[有田 03]ではコーパスと情緒推定システムの推定結果を比較し,その解析結
果からルールの追加・修正を行いルールベースの強化を行っている.本研究では,
逆に,推定結果の比較からコーパスの校正を行おうと考えた.そこで,対話文か
らコーパスを作成し,情緒推定システムの推定結果との比較から,相違のあった
箇所について分析を行いコーパスの誤りを抽出する.作業者はこの分析から自ら
の誤りの傾向を確認し,今後のコーパス作成に活かす.また,作業者の分析に対
し熟練者による問題点の指摘や指導を受け,作業者はコーパスを校正する.
平成16年4月17日