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意味属性の条件による実験結果の比較

実験より, 各条件の結果を比較すると, IKの制約条件が厳しくなるほど適合率が下がり正解率が高くなる傾向が分かる. IK第2分類から第4 分類は,詳細な意味の指定ができるように作られているが, 詳細な意味を使用 するほど適合率が大幅に下がる.

また, RP1の値はIK第3分類が最も高い. しか し, IK第3分類を使用した場合, 残った文型パターンの総数は47パ ターンとなり, 多くの文型パターンが絞り込みで削除されてしまった. 実 際の翻訳では, さらに情報を付加して最終的に翻訳に最も適した文型パターンを 選択する. つまり, 意味属性を使用した文型パターンの絞り込みの過程では, 出 来るだけ翻訳に使用できる文型パターンを残す事が望ましい. よって, 用言意味 属性を用いた文型パターンの絞り込みでは, IK第1分類を使用する のが最も適していると考えられる.

また, 文法情報とIK第1分類の結果を比較すると, R1は文法情報の方が高い値を示 しているが, P1およびP2についてはIK第1分類の方が高い値を示し ている. よって, IKは多少ではあるが正解率を上げる効果があったと言える.



平成18年3月24日