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: 格の変化に対応しきれなかった場合 : 誤ったパターンを導き出した場合 : 「は」「も」格が別の性質を持つ場合   目次

点数計算が不適切だった場合

失敗例2-1:産廃処理工場に男の声の電話を二回受けた。
候補パターン1:$ N1 $(3 主体)が $ N2 $(1 全て)を$ N3 $(3 主体)[から、より ]$ N4 $(813 衣料 904 容器)で受ける。(正解に近い)
候補パターン2:$ N1 $(1037 創作物 1670 芸 1987 出版等 1991 興行等)が$ N2 $(3 主体)に受ける。
パターン1の計算:(深さ1*3.5)-(深さ3*0.5)-(深さ3*1.5)-(深さ8*0.8)=-8.9
パターン2の計算:(深さ3*3.5)-(深さ11*0.5)=5
意味上では候補パターン1が正解となるが、2-1の場合、省略が多いとみなされ、 大幅に減点となるため候補パターン2が選出されてしまう。 今回の実験の場合、格要素が多いパターンでは、 大幅に減点されてしまうという欠点が残る。 もちろん、点数を調整すれば改善は可能であるが、 今回のパターンだけにしか対応できず、逆に対応できなくなる パターンが現れると言う弊害がある。 ただ、電話を受けるという意味では1の方が近いというだけで、 実際はさらに適したパターンを登録すべきだと考える。
失敗例2-2:関根容疑者が住民表を移した。
候補パターン1:$ N1 $(3 主体)が$ N2 $(2 具体)を$ N3 $(388 場所 2610 場 533 具体物)[から、より]$ N4 $(388 場所 2610 場 533 具体物)[に、へ]移す。 (正解)
候補パターン2:$ N1 $(3 主体)が$ N2 $(1000 抽象)を$ N3 $(2051 実施)に移す。
パターン1の計算:(深さ3*3)+(深さ2*3.5)-(深さ4*1.5)-(深さ4*1)=6
パターン2の計算:(深さ3*3)+(深さ2*3.5)-(深さ8*0.5)=12
2-2の場合も格要素の省略が多いために誤ったパターンを選択している。

平成14年4月10日