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考察

実験3の人手判定において,「(手順4)まで」により 32個の候補文を全て削除した件数の割合は36%であった. したがって,「(手順4)まで」は64%の判定結果を出力したことになり, 候補を正しく選択することの適合率 ($ \langle $ 正解数 $ \rangle $ / $ \langle $ 出力数 $ \rangle $) は86%である.これは「(手順1)のみ」の適合率64%よりも高い.

一方,再現率は,「〜32位」までをみても,「(手順4)まで」は60%であるが, 「(手順1)のみ」は91%である.

これらの関係から,2章で示した「単語連鎖確率による候補作成」と 「統語的・意味的判断による候補選択」の統合アルゴリズムは 全体において両者の利点が活かされていると,定量的に結論づけられる.

そこで,「(手順4)」の適合率と再現率の向上に向け,誤り事例の分析を行う.



Subsections

平成16年4月15日