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思考実験方法と結果

新聞記事経済欄 1 年分中の「ば」、「と」、「ても」を持つ重文各 500 文(標 本データ)より定めた判定条件から pxqxの値を 求めた。その後、 3.2節の適用順序に従って、実験データ各 200 文を対象に実 験を行った。その結果を人手で判定して、判定率を求めた。なお、最終的に判定 に漏れたデータは、標本データで各接続助詞の接続の意味として最も割合の高かっ たものに分類した。判定率は以下の式(1)から求めた。実験結果を表 3 に示す。


\includegraphics[scale=1.1]{/home/sawada/kenkyu/setuzoku/jyoshi/hannteishiki.ps}


 
 
Table 3: 思考実験結果
  「ば」 「と」 「ても」
判定率 92% 85% 82%
(正解文数) (183件) (170件) (163件)


また、デフォルト値として、原文における「ば」、「と」、「ても」を最も出現 頻度の高い用法と仮定して判定した結果を表 4 に示す。その設定方 法を表 5 に示す。

「ば」、「と」、「ても」の判定精度はデフォルト値と比べて、判定率にして 8% 、22% 、19% 上昇した。この結果より、接続助詞「ば」、「と」、「て も」を持つ重文の接続の意味を、主節と従属節の構造的特徴を基に作成した 判定条件によって解析する手法の有効性が示された。


 
 
Table 4: デフォルト値
  「ば」 「と」 「ても」
判定率 84% 63% 63%
(正解文数) (168件) (126件) (126件)



  
Table 5: デフォルト値の設定方法
\begin{table}
\vspace{-2mm}
\begin{center}
\includegraphics[scale=1.1]{/home/...
.../kenkyu/setuzoku/jyoshi/defaultsettei.ps} \vspace{-6mm}
\end{center}\end{table}





2001-10-02