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3.実験結果

男性被験者12名に実験の主旨を説明した後,インストラクション有り6名, 無し6名に分割し,それぞれが音声対話システムを利用した. 対話データ収集は対話の様子をビデオ撮影することで行った. 対話平均時間は約4分30秒であり,ユーザの平均発話数は約16回であった. 対話文の例を図3に示す. 図中のSはシステムの発話,Uはユーザの発話を表す.

\includegraphics[width=8.0cm,height=5.1cm]{taiwarei.eps}

図3.実際の対話文の例
収集した対話データを単語種類,文種類,単語エントロピーを 用い評価した. 結果を表1,図4,図5に示す. 表1に示されるように,インストラクション有りの場合,出現単語種類は約1/3に減少した. 出現文種類は約1/2に減少した.単語エントロピーは1.85ビット 減少した.逆に出現文総数は無しの82から104と増加した. また図4,図5から,インストラクション有りの場合,単語や文の大部分が上位頻度に分 布し,頻度1の単語や文があまり発生していない. 逆にインストラクション無しの場合は頻度1の単語や文が多く, 発散の傾向があることが読み取れる.


2001-10-09