本研究では,「内と関係」と「外の関係」を判断するために,寺村[2]の「内と外の 関係」法を用いる.(図3参照)
寺村[2]の「内と外の関係」は,英語の「関係節」と「同格節」への対応に用いられ る.寺村は,図3に示すように,底の名詞が連体節内で格関係(ガ格・ヲ格・ニ 格・デ格等)を有するか否かに着目して,複文を「内の関係」と「外の関係」に 分類した.ここで,底の名詞と修飾部の間に格関係を有するものを「内の関係」 と呼び,これは,英語の「関係節」に対応する.そして,格関係を含まず,修飾 部が底の名詞の具体的陳述であるものを「外の関係」と呼び,これは,英語の 「同格節」に対応する.