「内と外の関係」を計算機で判断するにあたって,本手法では,日本語語彙大系 4#4に記載されている「意味体系」と「構文体系」を用いて格関係の有無を判断する. 「意味体系」では,約40万語の一般名詞が2710の意味属性に分類されている. そして,それぞれのノードは,上位の属性が下位の属性を内含する 性質を持ち,最大12段の木構造にまとめられている.(図2参照)
また,「構文体系」の結合価パターン(図参照)は,用言と格要素の意味的関係を記述したものである.こ
れにより用言と底の名詞との間に意味的な制約が生まれ,この制約を利用して,
「内と外の関係」の判断にも応用できると考えられる.