本研究では,「内と関係」と「外の関係」を判断するために,寺村2#2の 「内と外の関係」法を用いる.(図参照)
寺村2#2の「内と外の関係」は,英語の「関係節」と「同格節」への対応に 用いられる.寺村は,図に示すように,底の名詞が連体節内で格関係 (ガ格・ヲ格・ニ格・デ格等)を有するか否かに着目して,複文を「内の関係」と 「外の関係」に分類した.ここで,例文1のように底の名詞と修飾部の間に格関 係を有するものを「内の関係」と呼び,これは,英語の「関係節」に対応する. そして,例文2のように格関係を含まず,修飾部が底の名詞の具体的陳述である ものを「外の関係」と呼び,これは,英語の「同格節」に対応する.