「任意格」をとる動詞は主に自動詞である。自動詞の大きな意味としては「目的 格をとらない」と定義されている。そのため、結合価パターンが登録されていな い。そこで、ガ格・ヲ格・ニ格・デ格がどのような意味属性の名詞をとるか、 「内の関係」となる文を対象に調べた。その結果を表2に示す。
表2から、「底の名詞の意味属性」により底の名詞がとる格に規則性
があることが確かめられた。そのため、「任意格」において「底の名詞の意味属
性」を用いることで格関係が決定できる。表2の〇は本手法において
「底の名詞の意味属性」ごとに、どの格をとるかを示している。「1001抽象物」
については、ガ格またはヲ格のどちらかをとる。「1235事」はデータにばら
つきがあるため決定できない。