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任意格

5.2節より「内と外の関係」は「底の名詞の意味属性」及び「修飾部の述部の結合 価パターン」に依存していると言える。しかし、「任意格」は無くてもよい格関 係のため、結合価パターンが登録されていない。そこで、「任意格」 における 格関係の決定方法を考える。

「任意格」をとる動詞は主に自動詞である。自動詞の大きな意味としては「目的 格をとらない」と定義されている。そのため、結合価パターンが登録されていな い。そこで、ガ格・ヲ格・ニ格・デ格がどのような意味属性の名詞をとるか、 「内の関係」となる文を対象に調べた。その結果を表2に示す。



  
Table 2: 意味属性による格関係の決定
\begin{table}
\begin{center}
\vspace{-5mm}
\includegraphics[width=70mm,height=16mm]{/home/fujimoto/kenkyu/genkou/taikai/hyou13.ps}\end{center}\end{table}


2から、「底の名詞の意味属性」により底の名詞がとる格に規則性 があることが確かめられた。そのため、「任意格」において「底の名詞の意味属 性」を用いることで格関係が決定できる。表2の〇は本手法において 「底の名詞の意味属性」ごとに、どの格をとるかを示している。「1001抽象物」 については、ガ格またはヲ格のどちらかをとる。「1235事」はデータにばら つきがあるため決定できない。





2001-10-01