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(1)パターンが登録されていない場合

対象の文に対するパターンが登録されていない場合,パターンを用いた 訳語選択ができない.具体例を例6及び例7に示す.

例6:学生が教授に教授の都合を電話で伺った

対訳6:The student phoned the professor and asked him when he would be free.

ALT訳6:A student listened the professor's circumstances with a telephone to a professor.

例7:活字がいくつか落ちている

対訳7:Some characters are missing.

ALT訳7:A type is falling variously.

例6の文に対して,動詞『伺う』のパターンは「$N$1(人)が$N$2(人)の$N$3(陳述)を伺う $N$1 listen to $N$2」と しか登録されていないため,『伺う』を用言として持つ文に対 してはこのパターンしか適用されず,他の訳語を選択できない.この 対策としては,不足しているパターンを補うことがあげられ る.具体的に例6の場合,「$N$1(人)が$N$2(人)に$N$3(状態)を伺う $N$1 ask $N$2's $N$3」をパターン辞書に追加することにより目的の訳語『ask』 が選択できると推測される. 同様に例7についてもパターン「$N$1(文字)が落ちる $N$1 miss」を追加する ことによる解決できると考えられる.



平成15年5月19日