next up previous contents
次へ: 評価方法 上へ: 評価実験 戻る: 実験システム   目次

評価対象

評価実験の対象は,IPAL辞書に登録されている基本動詞および 基本名詞を含む単文の日英対訳文とする.IPAL辞書は日本語で頻繁に用いられる基本動 詞(861語),および基本名 詞(1,081語)をそれぞれの用法ごとにまとめたものである.日常的に頻繁に用いられ る基本的な単語ほど多義を持つ,という観点からIPAL辞書は訳語選択実験の評価対象 として適切であると考えられる.

IPAL辞書は,まず見出し語があり,その見出し語ごとに用法が検討され, 各用法ごとに用例が記載されている.例を図6に示す.図6では下線部1が見 出し語を,下線部2が見出し語の意味を,下線部3が用例をそれぞれ示してい る.

しかしこの用例は 日本語のみであるため,基本動詞の用例については,翻訳家に依頼して対訳を 追加した.本研究ではこの対訳を正解例とする. 動詞の訳語選択の評価実験においては,この対訳を用いる. 名詞の評価実験においては,上記の対訳および機能試験文集[15]から 基本名詞を含む単文の用例をランダムで抽出したものを用いる. 評価実験は動詞に関する5242文の例文と,名詞に関する例文1062 文の例文について行なう.

なおIPAL辞書の日本語の用例は,ほとんどが単文 であり,ALTの係り受け解析の誤りなどが起きにくいという点からも,訳語選択の精度調査に適 していると考えている.例文全文のデータは巻末の付録に掲載する.

図 6: IPAL辞書の書式
\scalebox{1}[1]{\includegraphics{ipal.eps}}



平成15年5月19日