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日本語において時間的性質は,動詞の語彙的内容とも深く関わっているため,時
間関係を抽出するにあたって,動詞の
分類が必要となる.本稿では,従来の分類法
[6]
を参考に,動詞を時間的性質から状態動詞,動作動詞,変化動詞に分類する.
Table 1:
動詞分類表
動詞の種類 |
例 |
|
状態動詞 |
ある,いる |
|
|
内的動作動詞 |
思う,考える |
|
[0cm][0cm]動作動詞 |
外的動作動詞 |
走る,書く |
|
変化動詞 |
着く,終わる |
|
状態動詞は,存在や属性など,主体の状態を表す動詞である.形容詞も状態動詞
に含める.動作動詞
は,主体の動作を表す動詞である.本研究では,従来の分類に加えて動作動詞をさらに思考や感覚など人の内的な事象を
捉える内的動作動詞と,「走る」や「飛ぶ」のように人や物の動態的な運動を捉
える外的運動動詞に分類する.変化動詞は,主体の変化を表し,運動終了後,主
体の状態が変わる動詞である.
2002-03-07