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実験結果

本研究で提案した,翻訳方法の精度を以下の2種類の対訳コーパスを用いて評価 した.

(1)機能試験文集1 (クローズドテスト)
(2)和英辞典 (オープンテスト)

1つの日本語表現から複数の候補が得られる場合があるため,評価を次の3つに分類する.

1,候補が1つで,それが正解の場合
2,複数の候補の中に正解がある場合
3,候補の中に正解が含まれない場合


機能試験文集から単文700文を取り出して規則に適用した結果を表5に示 す.括弧内はそれぞれの度数である.なお,機能試験文集のデータは,翻訳規則 の作成に利用したため、クローズドテストである.

表5: 翻訳結果(機能試験文集)
1 2 3
タ形 (312) 45.2% (141) 52.2% (163) 2.6% (8)
単文 ル形 (149) 49.0% (73) 47.6% (71) 3.4% (5)
テイル形(200) 70.5%(142) 0 (0) 29.5%(58)
ダロウ形(39) 69.2% (27) 0 (0) 30.8% (12)
平均 (700) 54.7% (383) 33.4% (234) 11.9% (83)

次に和英辞典から,単文400文,引用節,関係節を含む文それぞれ200文を 取り出して実験した結果を表6に示す.なお,テストはオープンテストである.

表6: 翻訳結果(和英辞典)
1 2 3
タ形 (200) 47.0% (94) 51.5% (103) 1.5% (3)
単文 ル形 (100) 54.0% (54) 42.0% (42) 4.0% (4)
テイル形(100) 43.0%(43)) 0 (0) 57%(57)
引用節 (200) 68.0% (136) 14.0% (28) 18.0% (43)
関係節 (200) 16.0% (32) 68.5% (137) 15.5% (31)


上記の2つの実験結果から,単文において動詞の時間的性質・時間副詞句より, 英語の時間表現が一意に50%程度決まることがわかった.しかし関係節について は効果が見られなかった.


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平成13年5月1日