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モーラ情報とピッチ周波数


特定話者の単語の発声において,単語のモーラ数および単語のモーラ位置(本 論文では以後,単語のモーラ数と単語のモーラ位置をモーラ情報と呼ぶ)が決 まれば,単語によらずピッチ周波数はほぼ一定であることが知られている [6].図1は文献[6]から引用したもので,単一 話者のナレータが発話した5モーラ語の地名,2,800件のピッチ周波数の平均と 分散を表している.この図において,時間軸はモーラ数で正規化した のち計算した.図中の$ \diamond $はピッチ周波数の平均値を,縦線の長さは 分散を示している.またピッチの周波数の算出には,Xwaves+ [7]を 用いた.図1より,ピッチ周波数は単語のモーラ数および単語 のモーラ位置が決まればほぼ一定であることがわかる.また,4および6モーラ 語の単語も同様の傾向を示し,分散も同程度であったと報告されている.

上述したモーラ情報とピッチ周波数の依存関係を利用することにより,フォル マントを示すケプストラムの低次の項におけるピッチの影響を分離できると期 待できる.

図: 5モーラ語2,800件のピッチ周波数の平均値と分散
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平成14年2月22日